導入事例
Roosterシリーズやサービスを活⽤している
様々な業界・業種、企業規模のお客様から、
ご利⽤の⽬的や背景、
利⽤後の効果についてご紹介します。
木更津市消防本部 様
消防隊の消防活動に遠隔支援を導入。指揮隊員がスマートグラスを装着し現場状況をリアルタイムに作戦室に伝達することで増援等の対策判断を迅速化し後方支援をより的確に。
2022年9月x日
木更津市の消防・救急を統括する本部。市内4か所の分署と出張所1か所を擁し、日々の防災活動に加えて、火災や救急での出動、台風等の自然災害時には災害状況調査や被災地支援を担っています。
- 導入の背景
消防現場の情報共有を改善したい
主査
杉浦 康太 氏
消防の現場は毎回異なります。火災であれば延焼範囲や周辺の建物、自然災害では損壊状況、地形や天候など、現場によって状況は異なり、
また、時間経過と共に変化もしていきます。
消防活動においては、消防現場と本部作戦室との情報共有・連携は非常に重要な要素の一つで、
通常は専用の無線を使って情報共有を行いますが、
無線の音声のみでは現場状況を的確に伝えることが難しいことがあり、応援が必要な時など、
本部側でもどのような支援が必要か判断に時間を要することがありました。
また、令和元年の台風も契機の一つにあります。
千葉県としてはそれまでに類のない規模の台風で、
近隣の消防署や自衛隊、災害対策本部と連携しながら対応しましたが、
情報共有・連携の手段や方法においても様々な改善点が見えてきました。
そのような中、市内のあるショッピングモールの防災イベントで、イベント協賛企業と会談する機会があったのですが、
その際に、遠隔支援ツール「AceReal Assist」の紹介をいただきました。
- 選択の決め手
映像送信に加えて本部からの伝達を文字で送信
遠隔支援ツールの他にも現場映像を本部に送るツールなどいくつか紹介をいただきましたが、その中で「AceReal Assist」に着目した点は、
作戦室からの伝達事項を文字で送信できることでした。
消防現場は多くの場合、静かな現場ではありません。
音声通話では、現場環境の騒音やタイミングによっては的確に伝達を行えないことがあり、
そういったケースにも「AceReal Assist」のテキスト送信機能であれば対応ができると考えました。
現場映像をリアルタイムで本部に共有でき、かつ、本部からの伝達を的確に行えることが、採用の決め手です。
運用イメージ
また、スマートグラスであればハンズフリーの状態で消防活動を行える為、現場隊員への支障も少ないと考えられました。
- 評価・展望
現場活動のみならず事後検証にも利用。
スマートグラスの機能・性能の更なる向上を期待!
副主幹
特別救助隊隊員
鈴木 正宜 氏
スマートグラスは指揮隊員が装着し、消防現場全体の状況を本部作戦室に共有し、状況に応じて本部から指令や伝達事項を受け取っています。
まだまだ使用実績・運用経験が必要ですが、現場映像を共有することで、必要な支援・対策の実施を早めることができるようになっています。
また、再燃火災(※)の防止にも利用できると考えています。再燃火災防止には知見や経験が必要になりますが、これを遠隔から指示・支援できることで、確実な消火活動に繋げられると考えています。
消防現場以外では、出動後の検証会でも利用しています。
「AceReal Assist」の録画機能を使い現場対応を動画で録画しておき、対応について検証を行い、現場活動の改善に役立てています。
「AceReal Assist」への期待としては、消防ならではの要望になりますが、現場では1秒が惜しい時があり、まずは接続のし易さなど、使用準備が簡潔であってほしい事を願います。
また、スマートグラスの操作を本部側で全て操作できると、うっかり切断されてしまった時に現場での作業が不要になるので、こういった機能も期待したいです。
火災現場の観点では、空気呼吸器への接続アタッチメントや火災映像からの延焼体積計算、再燃防止の観点ではサーモカメラ映像といった機能も実現していただきたい。
最後に、すぐには難しいかもしれませんが、救急現場での利用も、可能であり必要であると考えています。
(※)再燃火災:消防隊の消火活動後に再び火災が発生する事象。鎮火したように見えて、残り火があったり、高温の状態が続いて再度発火することにより発生する火災。
組織名 | 木更津市消防本部 |
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所在地 | 千葉県木更津市潮見2丁目1番地 |
設立 | 1951年4月1日 |
職員数 | 消防本部:23名 消防職員:191名(2023年4月) |
URL | https://www.city.kisarazu.lg.jp/1004658/index.html |