導入事例
Roosterシリーズやサービスを活⽤している
様々な業界・業種、企業規模のお客様から、
ご利⽤の⽬的や背景、
利⽤後の効果についてご紹介します。
フリュー株式会社様
24時間稼働、人気プリントシール機の画像送信サービスを支えるのは、どんなときも通信を止めないモバイルVPNルータ。
2014年04月22日
プリントシール機の企画・開発・製造・販売を手がけるフリュー様。撮影したプリントシール画像を携帯電話に送信する、同社プリントシール機の通信サービスに利用されているのが、サン電子のUSB型端末対応高速モバイルルータ「Rooster-LS」だ。2002年の初代Roosterから数々の進化を遂げ、24時間稼働する大人気プリクラの通信を強固に支えている。
- 導入の背景
自然にかわいく撮る技術と通信サービスで、トップシェアに
業務用ゲーム事業部 デザイン部
白石 夏海 氏
オムロンのエンタテインメント分野の新規事業としてスタートし、旧オムロンエンタテインメント株式会社の全事業譲受で設立されたフリュー株式会社様(以下、フリュー)。プリクラという名称で親しまれているプリントシール機の他にも、携帯電話向けコンテンツ、家庭用ゲーム、プライズ(クレーンゲームなどの景品)等の事業も展開している。
プリントシール機への参入は1997年と、業界最後発でありながら、シェア67%(2013年夏フリュー調べ)を誇る業界トップに。現在では、全国約400カ所のゲームセンターやファッションビルに同社のプリントシール機が設置され、中高校生から20代前半の女性たちの人気を集めている。
広報を担当する白石夏海氏は、プリントシール機事業躍進の理由をこう語る。
「当社では、メインターゲットの女子高校生を定期的に呼んでグループインタビューを開催し、彼女たちの要望を製品に活かしています。一時は、とにかく目を大きくする、全身をほっそり補正するといった機能が流行ったのですが、今はさりげなく補正して、自然にかわいくキレイに見せるのが主流。撮影画像にメッセージやイラストを描ける機能も、いろいろなパターンが楽しめるようになっています。」
同社は、開発・製造したプリントシール機の筐体と、消耗品の印刷用シール紙をオペレーターと呼ぶゲームセンターの運営者などに販売。これが、同社プリントシール事業の主たる収入源となる。
また、機械に不備が起きた場合、わざわざ修理に出向かなくてもいい工夫も施している。プリントシール機の企画・開発に携わる三輪哲也氏はこう語る。
「プリントシール機は、カメラ、プリンター、PC、通信、これら4つのユニットに分かれています。万が一不備が起きた場合は、ユニットごと交換していただくだけにして、機械に詳しくない人でもドライバー1本あれば対応できるようにしました。サービス窓口に電話をいただければ、すぐに正しく稼働するユニットをお送りする仕組みになっているので、機械をしばらく止めることもありません」
プリントシール機筐体と消耗品の売上に加えて、携帯サイトとスマートフォン用アプリの売上も同社プリントシール機事業の収入源になっている。
同社は、多くの女子高校生が携帯電話を持ち、コミュニケーションツールとして活用している点に着目。撮影後、メールアドレスを入力するとURLが携帯電話に届き、携帯サイトに有料会員登録後、撮影したすべての画像がデータで取得・保存できるサービスを、他社に先駆けて2002年に開始している。
プリントシールの料金は1回400円(価格は設置店舗によって異なる場合があります)。1回の利用で携帯画像1枚なら無料だが、他の画像も携帯電話に保存したい場合は有料となる。こうした携帯電話と連動したサービスも、同社のシェアを拡大した、リピーター獲得策に功を奏している。
- 選択の決め手
DNSリレー機能とTELNETで、シール機本体内のPCの設定も簡単に
業務用ゲーム事業部 調査部 部長
三輪 哲也 氏
携帯電話との通信サービスの要となっているのが、サン電子のUSB型データ通信端末対応高速モバイルVPNルータ「Rooster LS」。2002年導入の初代Roosterから数えて、4代目となる。
初期のテストではPCに通信カードを直接さして接続したが、途中で通信が切断され、プリントシール機の主機能まで止まるという事態に陥った。そこで、ネットワーク&通信機能を切り分けるよう、ダイヤルアップルータを導入することになった。
三輪氏は、2002年当時をこう振り返る。
「業務用のダイヤルアップルータは1コ約20万円もするため、全国に機械を設置するとなると、かなりの金額になります。コンシューマ向けなら手ごろなのですが、カスタマイズができません。そんなときに、Roosterのニュースリリースを目にして、すぐにサン電子に連絡。価格が手ごろなうえに、カスタマイズにも対応いただけるということで、即導入を決めました」
その後も、サン電子はフリューの要望に応え、数々のカスタマイズを重ねてきた。現在の「Rooster LS」も、プリントシール機の通信に合わせた、カスタマイズが施されている。「Rooster LS」の機能の中で、フリューが特に評価するのが、DNSリレー機能とTELNET機能だ。
DNSリレー機能は、プリントシール機内のPCの代わりに、「Rooster LS」がインターネット上のDNS(Domain Name System)サーバにアクセスする機能。新しいプリントシール機用のPCを量産したときも、設定が簡単にできる。
TELNET機能は、コマンドを送るだけで、「Rooster LS」の設定が簡単にできる機能。通常はWEBの画面を確認しながらの詳細な設定が必要だが、TELNETなら最初にプログラムを組むだけで設定できる。
「DNSリレー機能は、初代Roosterから設定されていました。TELNETは、手ごろな価格のルータに設定されていることはめずらしいのでは。通常は高価なルータにしか設定されていないですから。サン電子には、電波状況が不安定な店舗があると、その再現実験にも協力いただいています。同じ状況が再現できる山奥のダムで、一緒に実験したことも。カスタマイズだけでなく、こうした迅速で柔軟な対応もとても助かっています」(三輪氏)
同社が製造した国内向け通信機能付きプリントシール機すべてに、サン電子のRoosterが搭載されており、その実績は1万台を超える
「一番頼もしいのは、通信を決して止めないところ。繁華街のゲームセンターなどでは24時間休みなくプリントシール機が稼働している店舗もあります。プリントシール機をご利用いただくお客様たちは、撮影後シールが印刷されるのを待っている間に画像データがスピーディーに送られてくるのが当たり前という印象で、それを楽しみにしているので、止めないRoosterの存在は心強いです。他のゲーム機の通信が止まっているときでも、フリューのプリントシール機の通信は動いているといわれるほど、安定しています」(白石氏)
製品構成イメージ
- 今後の課題
さらなるデータ大容量化に備えた通信サービスの構築を
プリントシール機の通信サービスは、利用者の端末の流れによって、変化する。今後もさらなる高解像度化が進むことが予想されるため、それに耐えうるネットワークの準備を進める。
「通信サービス開始当初と比べると、かなり大きなネットワークになっていますが、さらに多様なネットワークを駆使し、効率の良い通信サービスを構築しなければなりません。データ容量が大きくなると、USB型モバイル通信端末の仕様も変わるので、それに対応するRoosterも必要となるでしょう」(三輪氏)
「幅広い年齢層の方に楽しく・そして便利にご利用いただけるよう、プリントシール機の設置場所や機能もいろいろ工夫していきたいですね」(白石氏)
サン電子も、端末の変化やデータ容量の増加を見ながら、フリューの通信サービスをサポートしていく。
社名 | フリュー株式会社 |
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本社所在地 | 東京都渋谷区鶯谷町2番3号 COMSビル2F |
設立 | 2007年(平成19年)4月1日 ※オムロンエンタテインメント㈱より全部事業譲受 |
従業員数 | 292名(2013年4月1日現在) |
事業内容 | ・プリントシール機の企画・開発・製造・販売。 ・プライズ(ゲームセンター向け景品)の企画・開発・販売。 ・携帯電話向けコンテンツ/メディアの企画・開発・配信。 ・家庭用ゲームソフトの企画・開発。 |
URL | http://www.furyu.jp/ |