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DRXを使ってみた!(キャリア冗長化編 2/2)
いつも弊社のメールをご覧いただきありがとうございます。
思いがけず2回に分けてのお届けとなりましたが、前回配信のDRX使ってみた!(キャリア冗長化編1/2)はご覧いただけましたでしょうか。
今回は前回の続きということで、サポートセンターの神戸よりお届けします。
それではちょっと長めですので、早速本題へ移らせていただきたいと思います。
前回はモバイル通信端末の設定までご紹介したので、いよいよ冗長化するためのトリガーの設定に入ります。
トリガーの設定
トリガーとは設定されたイベントを契機に複数のアクションを行う機能です。
トリガーイベントが発生したら、設定したアクションをシーケンス番号順(最大16 件)に実行します。
今回は「電波レベルが2以下が300秒間続いたら、バックアッププロファイルに切替、切替後30分経過したら元に戻す」という条件で、設定を進めていきたいと思います。
set trigger sample1 event antenna-level 2 compare le interval 10 threshold 30
→アンテナレベルの状態で動作するトリガーイベントの設定
sample1:名前
antenna-level 2:電波レベルの閾値
compare:比較
le : LEVEL 以下
interval 10:10秒ごとに電波レベルを取得(最小値)
threshold 30:取得回数を設定
これで、「10秒ごとにアンテナレベルを取得し、取得したアンテナレベル2以下が30回(300秒)続いた場合」となります。
アクションの設定
次にイベントを契機に行いたいアクションを設定していきしょう。
set trigger sample1 action 1 trigger sample1 disable
→1回目のアクション:sample1(トリガーイベント)を無効にする
set trigger sample1 action 2 switch-profile 2
→2回目のアクション: 現在使用しているプロファイル1をプロファイル2に切り替える
set trigger sample1 action 3 wait 600
set trigger sample1 action 4 wait 600
set trigger sample1 action 5 wait 600
→3~5回目のアクション:わかりやすくするため10分単位でwaitを入れる
set trigger sample1 action 6 switch-profile 1
→6回目のアクション:現在使用しているプロファイル2をプロファイル1に戻す
set trigger sample1 action 7 wait 300
→7回目のアクション:5分waitをいれる
※次のアクションでsample1(トリガーイベント)を有効にするため、プロファイルを正しく切り替えさせる必要があるので、5分waitをいれています
set trigger sample1 action 8 trigger sample1 enable
→8回目のアクション:sample1(トリガーイベント)を有効にする
設定が完了しましたら忘れずに設定を反映させ、保存しましょう。
apply config:設定反映
save config:設定保存
これで無事に冗長化の設定が出来ました!
動作確認
設定を終えたので、ここからは実際の動作の確認をしていきましょう。
まず、最初にプロファイル1で接続できているか確認します。
show status mobile コマンドで、どのプロファイルに接続しているか確認できます。
ここでアンテナレベルを2以下にしたいのですが、簡単にレベルを落とすことができないため、秘密兵器の電波暗箱を使います!!
ふたをギリギリまでしめて、、、
アンテナレベルが2になることを確認
show mobile antenna-level
5分待ってトリガーの設定がプロファイル2に切り替わって、接続ができているか確認します。
その後、30分経過したらプロファイル1に切り替わり、接続ができているか確認します。また、トリガーが有効に切り替わったのも確認します。
最後に全体の設定を見ていきましょう。
set mobile enable
set mobile default-profile 1
set mobile sim 1 enable
set mobile sim 1 carrier roaming
set mobile sim 2 enable
set mobile sim 2 carrier roaming
set profile 1 apn au.au-net.ne.jp
set profile 1 username user@au.au-net.ne.jp
set profile 1 password au
set profile 1 sim 1
set profile 2 apn m2m4biz.softbank
set profile 2 username m2mbiz
set profile 2 password m2mbiz
set profile 2 sim 2
set trigger sample1 enable
set trigger sample1 event antenna-level 3 compare le interval 10 threshold 30
set trigger sample1 action 1 trigger sample1 disable
set trigger sample1 action 2 switch-profile 2
set trigger sample1 action 3 wait 600
set trigger sample1 action 4 wait 600
set trigger sample1 action 5 wait 600
set trigger sample1 action 6 switch-profile 1
set trigger sample1 action 7 wait 300
set trigger sample1 action 8 trigger sample1 enable
以上となります。
少々長い説明となってしまいましたが、いかがでしたでしょうか?
今回は「電波レベルが2以下が300秒間続いたら、バックアッププロファイルに切替、切替後30分経過したら元に戻す」という運用例でしたが、もちろんこの時間は任意で変更可能ですし、実際に運用するとなるとその他にも設定したい内容には色々なパターンが出てくるのではないかと思います。
何か設定でわからないことがあったら、ぜひサポートセンターまでお問い合わせください!
関連URL
DRX5002
https://www.sun-denshi.co.jp/sc/product_service/router/drx5002/
DRX5002
https://www.sun-denshi.co.jp/sc/product_service/router/drx5010/
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