第2回:そして膨れ上がっていく の回
アリス:「『アリス』ってモチーフは意外とあっさり決まったのよね」
「アリスにしようかと思うんですけど」
「あ、いんじゃない?」
アリス:「…みたいな」
廃棄くん:「…そりゃまたあっさりだな」
アリス:「でね、最初に思いついたのがコレなんだって」
廃棄くん:「コレ?…ああ、その生首?」
アリス:「ホームページのトップ画像とか壁紙に、私が猫の首を抱いて座ってる絵があるでしょ?あの絵が最初からずっと脳にあったんだって。で、こうなったの」
廃棄くん:「…そういうのが、ずっと脳にある人間って大丈夫なのか?人として」
アリス:「まあまあ。それでなんとなく制作に入ったのね。そしたら、もう書いて書いて書くしかないわけよ。だってテキストホラーなんだもの」
廃棄くん:「そりゃそうだ。…結構、文章量、多いよな?」
アリス:「多いよね?長すぎるよ!って話はずーっと出てたの。ほんと、最後の最後まで。前編と後編でしょ?最初そんなつもりじゃなかったのよ?でも入らなくて、しまいには3編になりかけたり…」
(注:歪みの国のアリスは、SoftBankではauと同じく2アプリ、DoCoMoの一部の機種では4アプリの配信となっております。しかし、追加エピソードなどがあってアプリが増えたわけではなく、内容は全く同一となっておりますので、ご安心ください)
廃棄くん:「前・中・後かあ!?それはさすがにどうかと思うぞ…」
アリス:「私も。で、いろいろ削ったり、いろいろあきらめたり、いろいろ脅かしたりして何とか2アプリに詰め込んだの」
廃棄くん:「ふーん…あのさ。このシナリオって、書くのにどれくらいかかってんの?」
アリス:「えっ?」
廃棄くん:「確か最初、この企画が持ち上がったとき、3ヶ月くらいでできるものを、って話、聞いた覚えがあるんだけど」
アリス:「ないわ」
廃棄くん:「…いや、あるだろ?」
アリス:「ないない」
廃棄くん:「いや、あったって」
アリス:「ないよねー、チェシャ猫」
チェシャ猫:「僕らのアリス、きみがそう言うのなら」
アリス:「ほらね」
廃棄くん:「…実際、どれくらいかかってんだよ」
アリス:「そんなわけでめでたくシナリオの大筋が完成したのでしたー」
廃棄くん:「こらアリス!」
アリス:「シナリオができたら、背景とキャラクターの作成に入ります。ま、実際には全て平行して進んでいくんだけど…」
廃棄くん:「話す気ねェな…」
アリス:「背景ね…実写にしようかって話も出たりしたの」
廃棄くん:「実写?」
アリス:「写真よ。本物の風景を使うってこと。そういう手法のアプリもあるものね」
廃棄くん:「なんで?」
アリス:「……。でもやっぱCGを使いたいというごり押しによってCGで制作することになったのでした」
廃棄くん:「…シナリオがおして時間が無くなったんだろ」
アリス:「ま、細かいことはいいのよ、どうでも。で、CGで背景を作るわけですが、CG作成の際には、資料が必要になるのです」
廃棄くん:「資料?どういうこと?」
アリス:「例えばね。教室を作ることになったら、やっぱり教室内部の写真とか、欲しいのよ。想像だけで作るのって難しいところがあって…すごいプロならできるのかもしれないけど」
廃棄くん:「ふうん」
アリス:「でね、病院のシーンがあるじゃない?担当者が入院とかしたことないもんだから、病院内、特に入院棟のほうは想像がつかなかったのよ。で、困ったなー、と思ってたら…天が味方をしてくれたのでした。
……続く!!」
廃棄くん:「続くの?」
第3回に続きます……
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